冥界からの電話 佐藤愛子
ある日、死んだはずの少女から電話が掛かってきた。
一度ならず、何度も。そして、生きていた頃と変わりのない声で会話を交わす。
一体これは何だろう・・・・。
普段こういう宗教っぽいの読まないけど、中身も読まずに手に取った事が不思議。
すぐ読み終わったし。
ノンフィクション作品は好きだけど、それにしても普段から本を選ぶのに30分とか1時間かかる自分が迷わず読もうと思ったのが、不思議。
主人公の高林先生(登場人物は全員仮名です)はお医者さんです。
高林先生に死者から電話が掛かってきます。
普通信じないけど、本読んだら信じちゃいました。
リアリティすごいので変なザワザワを感じました。
「死は無ではない」
これが結論です。
結論に辿り着くまでの実話であるプロセスは是非、本書でお読みいただきたいです。
高林先生は高校時代に当時42歳だったお父さんを亡くされています。
僕も高校時代に当時48歳だった父親を肺がんで亡くしています。
高林先生のお父さんを亡くされた時の悔しいやら哀しいやら訳の分からない感情は非常に共感しました。
僕は怒ると怖くて、でも優しく、力強く生きていた父親が、衰弱していく姿を見たくなくて、お見舞いに行く事から逃げて、最後の方はほとんど会いに生きませんでした。
そんな事を思い出しながら、父親が正月に実家に帰ってこない僕にこの本を手に取らせたんじゃないかと少しだけ思いました。マジで。
ワンピースのDr.ヒルルクも
『人はいつ死ぬと思う?・・・人に忘れられた時さ』
って言ってるし、心の中で父親に忘れてねーよ!!!
って叫んでます。
正月ってエモいな。
言いたいだけ。